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今月の特集

10月特集 灯火親しむ秋・・・本について

【投稿日:2011年10月 1日】

 秋も深まり紅葉の便りを耳にする頃になると、本を手に取ることが多くなることでしょう。
書店の前で足を留めたり、本棚から買い置きの本を引っ張り出したり。出版社の「この秋に読む本、100冊」などの広告も目につくシーズンです。
 「今月のおすすめ」10月は「本について」の特集です。知識を与えてくれる本、退屈から救出してくれる本、世界を広げてくれる本、忘れていた感動に出会える本・・・などなど。
今月はそんな本のことを特集しました。この秋、思い出に残る本との出会いがありますように。

目次

 
  本にまつわるランキング
    ・
あれこれランキング
    ・本に関するアンケート「湘南で暮らす.com」編集部メンバー編

  本への想い
    ・幕末から明治維新へのドラマを観る ~欧米人の見聞記~
    ・本について
    ・本、いろいろと
    ・秋灯に憩う ~林住期の読書~

  この本にはまりました
    ・グインサーガ
    ・源氏物語の世界
    ・偶然の出会い
  
  この作家にはまりました
    ・アーサー・ランサムの世界
    ・---恩田陸---
    ・浅田次郎 ロマンティック

  こんな本はいかが
    ・時刻表
    ・百科事典
    ・「男たち」本 2冊

本にまつわるランキング


あれこれランキング
本についての色々なランキングです。
この秋、書店やその他の場所で、本を選ぶ時の参考になるといいのですが・・・?
ランキングに出てくるような本は読まない!という方には、逆向きの参考になるかもしれませんね。
では、どうぞ!
 
ジュンク堂書店にて

今、売れている本ランキング(2011年9月)------「有隣堂」調べ

1位 体脂肪計タニタの社員食堂―500kcalのまんぷく定食
  (著者:タニタ  出版社:大和書房)
2位 続・体脂肪計タニタの社員食堂―もっとおいしい500kcalのまんぷく食堂
  (著者:タニタ  出版社:大和書房)
3位 少女不十分
  (著者:西尾維新  出版社:講談社)
4位 マスカレード・ホテル
  (著者:東野圭吾  出版社:集英社)
5位 人生がときめく片づけの魔法
  (著者:近藤麻理恵 出版社:サンマーク出版)
6位 心を整える。―勝利をたぐり寄せるための56の習慣
  (著者:長谷部誠  出版社:幻冬舎)
7位 日本人なら知っておきたい日本文学―ヤマトタケルから兼好まで、人物で読む古典
  (著者:蛇蔵 海野凪子  出版社:幻冬)
8位 下町ロケット
  (著者:池井戸潤  出版社:小学館)
9位 日本語能力試験受験案内(出願書類付き)
  (著者:凡人社   出版社:凡人社)
10位 官僚の責任
  (著者:古賀茂明  出版社:PHP研究所)
 
 体脂肪計タニタの社員食堂


人気作家ランキング (代表作)------「口コミランキング」調べ

1位 宮部みゆき (模倣犯、理由)
2位 東野圭吾 (手紙、容疑者Xの献身)
3位 江國香織 (きらきらひかる、冷静と情熱のあいだ)
4位 乙一  (暗いところで待ち合わせ)
5位 山田詠美 (ベッドタイムアイズ、ぼくは勉強ができない)
6位 山本文緒 (パイナップルの彼方、プラナリア)
7位 村上春樹 (ノルウェイの森、1Q84)
8位 林真理子 (ルンルンを買っておうちに帰ろう、最終便に間に合えば)
 
 模倣犯


国内の歴代単行本ベストセラーランキング------「読書の力」調べ
 (カッコ内は文庫など込の累計部数)

1位 : 窓ぎわのトットちゃん/黒柳徹子(1981) 推定500~600万部
  (累計約760万部)
2位 : 五体不満足/乙武洋匡(1998) 約460万部
  (累計約500万部)
3位 : バカの壁/養老孟司(2003) 432万部
  (新書のみで文庫版なし)

※文庫込の累計部数
   ノルウェイの森/村上春樹 累計約1000万部
   道をひらく/松下幸之助   累計約480万部
 
 窓ぎわのトットちゃん/


恋人に読ませたい本ランキング------「AllAboutなんでもランキング」調べ

1位 『世界の中心で愛をさけぶ』片山恭一 小学館
2位 『冷静と情熱のあいだ―Rosso』江國香織 角川文庫
   『冷静と情熱のあいだ―Blu』辻 仁成 角川文庫
3位 『いま、会いにゆきます』市川拓司 小学館
4位 『ノルウェイの森』村上春樹 講談社文庫
5位 『きみに読む物語』ニコラス・パークス アーティストハウスパブリッシャーズ
6位 『きらきらひかる』江國香織 新潮文庫
7位 『風と共に去りぬ』マーガレット・ミッチェル 新潮文庫
8位 『サヨナライツカ』辻仁成 幻冬舎文庫
9位 『東京タワー』江國香織 マガジンハウス
9位 『センセイの鞄』川上弘美 文春文庫
 
 世界の中心で愛をさけぶ


上司に読んでほしい10冊------「日経ウーマンオンライン」調べ

(1) 『だから、あなたの部下は育たない!』 国吉 拡著 PHP文庫
(2) 『上司は思いつきでものを言う』 橋本 治著 集英社新書
(3) 『できる大人の「モノの言い方」』 話題の達人倶楽部編 青春出版社
(4) 『指導者の条件』 坂東眞理子著 PHP新書
(5) 『三国志』 北方謙三著(全13巻) 角川春樹事務所 各
(6) 『国見発 サッカーで「人」を育てる』 小嶺忠敏著 NHK生活人新書
(7) 『不機嫌な職場』 高橋克徳 河合太介 永田 稔 渡部 幹 共著 講談社現代新書
(8) 『チームリーダーの教科書』 藤巻幸夫著 インデックス・コミュニケーションズ
(9) 『最高の成果を生み出す6つのステップ』マーカス・バッキンガム著 日本経済新聞出版社
(10) 『はじめての課長の教科書』 酒井 穣著 ディスカヴァー・トゥエンティワン
 
 だから、
あなたの部下は育たない!




本に関するアンケート「湘南で暮らす.com」編集部メンバー編

当サイトを編集しているメンバーに、本に関するいくつかの質問をしてみました。
回答メンバーは8名です。世代は主にシニアですが、若いメンバーも若干名います。
小さなアンケートの結果からでも、現代のシニアの平均的な読書スタイルが見えてくるようです。
若者世代の読書スタイルとは、項目によっては、大きな隔たりがありそうですね。
「湘南で暮らす.com」をご覧のみなさまはいかがでしょうか?



(回答はどの項目も複数回答をOKとしています。)

※「今後 電子書籍を読む?」の質問には次のようなコメントが書き添えてありました。
・グラフィックスなどはアート紙、蓄積保存は電子書籍、と混雑
・世の中は電子書籍が増えていくと思うが、自分は当分読まない
・就寝前(ベッドの中)の読書習慣では、バサッと落としても壊れない紙の本以外は無理
・「多くなる」回答の※1は、「音声?」という但し書きがありました。これからは音声読み上げの本も選択肢に入ることでしょう。

 
 今宵はどんな本を?


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本への想い


幕末から明治維新へのドラマを観る ~欧米人の見聞記~

 今年は明治維新より数えて144年目になるが、この150年間に日本ほど国のかたちや人々の意識が変わり、経済が発展した国はないだろう。
黒船の襲来により江戸幕府が国是として進めてきた鎖国を開国に転じ、欧米の植民地とならない近代国家を目指すしかなかった。
明治政府の方針に国民が総力を挙げて取り組んだ結果であろう。
 
 岩倉使節団一行
(中央が団長岩倉具視)

幕末から明治にかけておもに中級以下の武士階級(一部公家や豪農)はこの国の行く末を考え精力的に活動した。その意味で明治維新は市民革命ではなく士族の革命である。
吉田松陰、坂本竜馬、西郷隆盛、大久保、木戸公允、伊藤博文、勝海舟、徳川慶喜、小栗忠順、近藤勇、渋沢栄一、榎本武揚、福沢諭吉、岩倉具視、三条実美など枚挙にいとまがない。この人たちは何を考え行動したのか興味が尽きない。
幕末から明治維新にかけてのドキュメタリや小説のほとんどは昭和、平成になって書かれたものが多い。
 ・人物を中心に作家が書いたもの
 ・官軍側から書いたもの
 ・戊辰戦争を中心に東軍側から書いたもの
 ・徳川側から書いたもの
 ・外様雄藩や公家側から書いたもの
 ・欧米人が書いたもの
に分けられるのではないだろうか。
単行本を漁る筆者はとりわけ欧米人の書いたものに興味がある。
もし自分が150年前に幕末、明治維新の日本を見たらどのような印象を持つか。そのような不可能なことを考える。当時欧米人が書いたものを読んで想像することが楽しい。
 ・最も大量に書いているのは英国人外交官アーネスト・サトウだろう。彼自身の著作として「一外交官の見た明治維新」(上・下)があるがこれが面白い。当時の英国公使オールコック、パークスの行状や江戸幕府の鈍い動き、西国雄藩の活動、西郷、勝海舟など多くの日本の要人が公使館を訪ねてくる様子が子細に綴られている。
 
 「一外交官の見た明治維新」
(上・下)

明治維新は武士階級がやりとげた革命であるが別の見方をすれば英、仏、米など欧米列強が迫り、日本が開国する手伝いをした。もちろん自国の利益を第一に考えつつであるが。
アーネスト・サトウは毎日のように日記をつけ、かつ英国や家族にレポートや手紙を送っている。
 ・それをもとに萩原延壽が書いた「遠い崖」は単行本で14巻にもなる。これはさすがに長く読み終えるのに根気が必要だが第一級の歴史書物である。
「遠い崖」という題名はサトウが船上から初めて見た日本「青い波に洗われた遠くそそり立つ崖」から借用したそうだが萩原氏にとってサトウの並外れた好奇心、行動力は文字通り彼にとって「遠い崖」だったと述懐している。
 
 萩原延壽著
「遠い崖」14巻

 ・割合簡単に読めるのは石井和子訳「シュリーマン旅行記 清国・日本」である。
トロイア遺跡の発掘で知られるシュリーマンは発掘に先立つ6年前に、世界旅行の途中、中国につづいて幕末の日本を訪れている。
当時、日本は1865年攘夷の嵐が吹く幕末時代で1ヶ月の短い期間ではあるが横浜、八王子、江戸を精力的に見て回っている。
シュリーマンは清国が汚い、臭い、暗い印象が強かっただけに、日本人の入浴習慣などの清潔さや清らかさに驚きを隠しえない。
武士の矜持についてもしかりである。清国人は自分に関心や利益があるものにしか興味を示さないが横浜税関で荷物を開けるのを免除してもらおうと官吏2人に一分金を出したが彼らは日本男児と言って胸をたたいて受け取らなかったと書いている。
1ヶ月の短い日本探検であるがシュリーマンは日本文明論をしめくくっている。
文明という言葉が物質文明を指すなら日本人はきわめて文明化されている。工芸品は蒸気機関を使わずにできる最高の完成度に達している。教育はヨーロッパの文明国以上に行き渡っている。だが文明という言葉が、心の最も高邁な憧憬と知性の最も高貴な理解力であるならばそれらを妨げている強力な要因がある。それは第一に民衆の自由な活力を妨げ、むしろ抹殺する封建体制の抑圧である。と痛烈に幕府の封建体制を批判している。
  
 「シュリーマン旅行記
清国・日本」
 「ロシアの商人時代の
シュリーマン」

 しかしその後、明治維新を経て新政府は江戸幕府の身分制度「士農工商」を廃止し「四民平等」を謳い廃藩置県の実施後、「議会制度」の導入や明治憲法制定など近代国家への歩みを始めたことは言をまたない。これらは岩倉使節団など明治維新の指導者たちが欧米諸国の諸制度や経済、軍隊などを学び、日本の歴史や制度に合うように取り入れた結果である。日本は黒船の出現によって士族階級が危機意識を持ち集団国家的行動を起こし近代国家の礎を築いたといっても過言ではないだろう。



本について

■想い出の本
絵本や漫画ではなく、いわゆる小説を幼いころ初めて1人で読んだのが「ふしぎなかぎばあさん」。
カギっ子の少年が寒い雪の日にカギを無くして家の前困っていると、いろんな鍵の束を持った太った優しいおばあさんが現れる。おばあさんの持っていたかぎで一緒に家に入り、おばあさんはお腹を空かせた少年の為にご馳走をたくさん作ってくれて…。
と言う、何ともメルヘンで温かい物語です。

なぜか学校で流行って自分も読んでみたくなり、初めて読んだ本。子供向けの絵も沢山差し込まれた、短い物語でしたが、初めて丸々1冊読んだ想い出の本です。
 
 ふしぎなかぎばあさん

「ふしぎなかばあさん」をamazonで見てみる

■読書スタイル

本を選ぶとき、みなさんはどうやって選んでいるのでしょうか?

・知人に勧められた ・タイトルが気になった  ・好きな作家

自分の場合は、学生時代は漫画ばかり読んでいましたが、社会人になり薦められて読んだのが大沢在昌の「新宿鮫」シリーズ。以来、大沢在昌の小説ばかりを読み、また他の作家を薦められてはその作家の物ばかりを読むと言うスタイル。
ほとんどがミステリー作家で、新書が出ると平積みされる人気作家ばかりなので、あまり個性はないですね。。

■読書シチュエーション

通勤途中などの電車の中で読んでいましたが、職場が変わり通勤時間が短くなったので、一気に読むペースが落ちました。。。
後は、寝る前の睡眠導入剤として。ただしクライマックスに突入してしまうと、途中でやめられなくなり気付いたら明け方近くと言う事もあるので、注意が必要です。

基本的に気分転換になるように読んでいるので、難しい本や重たい内容の本は頭を使って疲れてしまうので読めません。(登場人物が多い、外国の物語で名前が複雑、話のテンポが遅いor複雑)



本、いろいろと


■本の「役割」⇒「使い道」

本にはいろいろな役割がある。知識を、心を…豊かにする「本来の役割」は他に譲って…

 ◆変わった使い道
 ・睡眠導入剤として…ちょっと眠れないなと思う時でも、
  難しい哲学書など紐解けば、数行から十数行で読むだけで眠りに落ちる
 ・アクセサリとして…学生時代、教科書を裸で持ち歩いていた頃、
  格好付けに読みもしない哲学書や詩集、朝日ジャーナルなど
  さりげなく一番上にして持ったりして…見え見え!
 ・きっかけ作りの小道具…わざと教科書忘れて女子学生に「一緒に見せて…」。
  相手の持っている本を指して「面白そう、貸してくれない?」。
  古典的だが本好きな女の子にはかなり有効
 ・ベッドに変身…(変わったところで)学生時代の下宿住まいの友人、
  部屋は漫画週刊誌マガジン、ジャンプで一杯。
  置き場がなくなりやむなく床に並べ積み上げその上に布団を敷いてベッドが。
  行く度に徐々に高さが高くなっていった…

 ◆オーソドックスに
 ・「重し」として…押し花作りに、分厚い全集を何冊か出してきた記憶がある。
  何の本かは関係なく…
 ・枕として…昼下がりビール片手に読書…いつしか心地よい午睡睡魔が忍び寄る。
  ついつい本は枕に頭の下に敷けば、
  黙読ならぬ枕読で概要くらい頭に入る…訳はありませんが

■本が捨てられない…

貧乏性か、優柔不断か、買った本が捨てられない、何度も読む本は少ないのに。増えるばかり…
加えて、面白い作家やシリーズにハマると本屋でその手を見つけた時には、そのうち読むからと思わず買い込んでしまう、読むスピード以上に。そうこうすると、読んだ本なのかまだ読んでいない本なのかか判らなくなる。となると余計、本が捨てられない…

■本の分類・整理

本の種類は無限大!その為にも、分類は大事。
日本で最も広く使われているのは、国会図書館を除く殆どの図書館が採用している「日本十進分類法」。
例の「0:総記、1:哲学宗教にはじまり、9:文学まで…」。これに、大宅壮一式などといった工夫凝らした個人整理法を加えれば数限りなくあるだろう。
私の場合、全くこの整理が出来ていない。ジャンル別とか作家別とか少なくとも検索に耐えうる整理をすればよいのだが、同じシリーズは同じ場所にといった単に観た目重視で、「整頓」しているだけ。
この為、どこに何があるか判らないし、「あの本…あったよな」と言ってもなかなか辿りつけない。
「積ん読」が始まる訳だ…

 
 図書館のようには?


日本十進分類法についてウィキペディアで見てみる



秋灯に憩う ~林住期の読書~

 古代インド思想の基礎をなす<マヌ法典>では人生を「学生/家住/林住(棲)/遊行」の4期に分け、解脱に向けた人の生き方を説いた。これが仏教哲学の基本のひとつであることは広く知られている。
さしずめ、今の私は林住期に在るが、原義どおりの晴耕雨読を果たす環境が実現していないのを差し引けば、読書と好きな墨絵に遊ぶ日々を楽しませてもらっている。夫婦で楽しく暮すのを終着点と割り切り、<人生の楽園>と謳歌するのは現世享受に違いなく、釈尊の教えと矛盾はない。
では、我欲を断ち伴侶も家も一切合財捨てた孤独の身となり、次の境地たる遊行期を考えるかどうか。人さまざまだが、この私がせめて心構えだけでも遊行期に進めるか、甚だ自信はない。ま、案じてもしかたないので、今はひたすら林住に心がけよう。
その林住の日々にあって読書がもたらすものは小さくない。「人が智恵を蓄えるには、旅に出て、多くの人と語り合い、書物に触れることだ」との格言に照らすとき、ひとは学生/家住の過ぎ来し日々折々に学んだことを反芻しつつ、欠けたパズルピースを補う気持ちで本に向かうのではなかろうか。
確かに“書を捨てよ、街に出よう”というフレーズは昔も今も心を捉える。だが、旅を続けるだけで、また人と数多く知り合い語り合う繰り返しだけで、欠けたピースは見つからない。それに誰もが、いつかは気づく。家住期のうちに早く気づく人も中にはあるが、大半は退職を機にそれに気づき、その人の林住期が始まるのだと思う。

書物には先人たちの言葉が埋もれている。人類が言葉で考え、それを深め、文字を得てから記録に残し始めて以來の膨大な知識、智恵と教えが横たわる書物の世界は、まさに知の密林だ。林住とは言い得て妙ではないか。
この巨大な密林は、ことさら意識せず、見えないようでも我々すべての眼前に在る。そこに分入るひとは樹間を彷徨う内に命尽きる日を迎えるし、分け入らない人は森の周囲を歩き続け、やがて歩みが止まる。
自分がどちらであっても、言葉を使い、考えることを罷められない「智の悲しみ」を一度知ってしまった人間なら、知の樹海を彷徨う日々と周りを歩き続ける時間の中身に、さして変わりはないだろう。ならば、いずれの道を選ぶにせよ、時間は無駄にできまい。
           放閑

 
 林住の日々を満たす本の数々


“書を捨てよ、街に出よう”についてウィキペディアで見てみる

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この本にはまりました


グインサーガ

「グインサーガ」この、とてつもない長さの小説の始まりは・・・・北欧を思わせる原始林、一瞬で遥かな空間を移動し放り出されたパロ王国の双子の皇子と姫、そしてなぜか傍らに記憶をなくした豹頭の戦士が・・・
グインサーガという豹頭の戦士の物語は1979年(昭和54年)に第1巻『豹頭の仮面』が刊行されました。

当時すでに3人の子の親で、バリバリのエンジニアであった私は、体面を気にして通勤電車内でもイラストが見えないように細心の注意を払いながら、この本を読んでいました。なにせ高校生でも気恥ずかしい挿絵が入ってましたので。
出来の良いシリーズ本でも3巻目には舞台や登場人物の展開も終えて、後はストーリーの変化で読ませるものです。が、これは5巻目でも10巻目でもとどまることを知らず世界のスケールが広がり、通りすがりの人物の内面までもが生き生きと描写され、精緻でダイナミックな物語が展開されました。
私はすっかりこの世界にはまり込んでしまいました。

作者は栗本薫、この名前に覚えはありませんか? 学園ミステリーの嚆矢となった「僕らの時代」で乱歩賞を受賞し以後、ミステリーや戯曲(中島梓として)に多くの活動をしていました。
 しかし伝奇作家を目指した栗本は、グインサーガを紡ぎ始め、それが50巻になろうとした頃、大風呂敷ともいえる構想「全100巻完結」と言い出しました。が、どうして信じられるものではありませんでした。

ところが現実は、目標を軽く通り越し、シリーズとして正伝130巻 外伝22巻、その他、同じ舞台の太古の物語や解説本、同じ作家によるパロディなど関連本も数多く存在します。
アニメ化されNHKで放映が始まり、多くの読者が「これは 外伝を含めて200で止まるんだろうか?」と思っていた2009年(平成21年)5月26、作者 栗本薫がすい臓がんのため死去しました。
第130巻(写真)は未完成作品のまま発行されました。

ほぼ30年以上、成功、失敗そして再起も、山も谷も多かった私の生活の中に、常に存在していた架空の世界が、動きを止めました。多くの謎と登場人物の未来を残したまま。

栗本は生前、後書きで「誰かがこの物語を語り継いでくれればよい」と記し、遺族もグイン・サーガが今後さまざまな形で語り継がれてもよい、と発言していたようです。その後、ファンタジーや推理小説で活躍中の久美沙織と2人の作家が、執筆を始めたとか・・・世界が再び動き出しました。 さて、こうなると、この世界の大団円と私と、どっちの寿命が先に尽きるのか、比べ物です。がんばろうと思います。
  
 32年目グインサーガ
第130巻(未完)
 グインサーガ外伝第22巻

「グインサーガ」をウィキペディアで見てみる



源氏物語の世界

 平成20年、源氏物語生誕1000年ということで、「源氏物語」が静かなブームとなりました。
生誕1000年?というのが本当かどうかはともかくとして、なかなか面白い企画と当時思いました。
誰もが、『紫式部=源氏物語』と言うことは知っていますが、では全編を読んだ事のある人は、どれだけ日本人でいるのでしょうか?
私も全く古典文学などとは今まで無縁の世界でした。
ただこの生誕1000年という機会になにか、古典文学にふれる突破口はないかと思った次第でした。
しかし、古典文学を読むということは私にとってはとても敷居が高く、挫折する自信はありました。
そこで、書店で目にしたものが漫画でした。
大和和紀という著者の『あさきゆめみし』でした。
 
 あさきゆめみし

 古典文学の漫画ということで、全く未知数でしたが、デッサンの美しさと言葉のやり取りの美しさ
ですっかり引き込まれてしまいました。
文字だけでは、なかなかイメージしづらいところも絵の情報が入ってくるので、読み進めがとても
スムーズでした。
『あさきゆめみし』は全7巻ですが、1巻1巻読んだら次の巻を買いに行こうと最初は思っていましたが、巻が進むにつれて、読み終わって書店に行き万一品切れになって取り寄せになってしまうと時間が空いてしまうのがとても残念に思えて、途中で一機に巻末まで揃えてしまいました。
自分でもここんなにハマってしまうとは・・・驚きでした。
それから、「源氏物語」の世界感は今でも心に残っています。
 「源氏物語」をキーワードに周りを見渡すと、関連する書物や絵が沢山あることにきづかされます。
次に私が手にした本は『香りの源氏物語』という香り、『香(こう)』を切り口とした本です。
この本の展開もとても面白く、あれって思うことも書かれています。
 
 香りの源氏物語

 香りから見た源氏物語も面白いですが、例えば「色」を切り口としても楽しいかもしれません。
なぜなら、着物や季節そして花の移ろいがこの長編小説には宝石箱のように散りばめられているからです。
美術館足を運べば、「源氏物語絵巻」を目にすることもあるでしょう。
「源氏物語」の世界をちょっと意識するだけで、どこまでもどこまでも広がっていきます。
 今年の年末には「源氏物語〜千年の謎〜」の映画も公開されます。
誕生から千年もたった現代でも、他方面からそして色々角度から注目を浴びる恋愛小説は、完成されたものであり、そして手にとった読み手の受け取り方で変わっていくからかもしれません。
秋の夜長、窓から入る涼風に吹かれながら古典文学に親しむのも風流ですね。

「あさきゆめみし」をウィキペディアで見てみる



偶然の出会い

車のラジオから読者アドバイザーの声が聞こえてきました。
「私の所へ相談に来た人に、どんな人にも必ず進める本があります。そして読んだ人のほとんどから、いい本を紹介していただきありがとうございます」とお礼の手紙が来たり、中にはお酒を持って来てわざわざ私に会に来る人もいます。
ほとんど読書などしない私もヘエー~、「そんな本が有るんだ」と思い、アナウンサーとアドバイザーの話に耳を傾けました。
『「また必ず会おう」と誰もが言った』これが本のタイトルでした。

 
 「また必ず会おう」
と誰もが言った


 翌日、買い物のついでに早速本屋さんに行って買って来ました
高校2年生の少年が友達に、ほんのチョットした嘘をついたために、家族にも内緒で旅に出なければならなくなります。日帰りのつもりでお金もあまり持っていないまま、5日間の旅に出ることになります。
少年はその旅の間に、売店のおばさん、吉祥寺の美容院の店長さん、厚木警察署の太田さん、トラック運転手の柳下さん、医師の和田さんなど、普段の生活の中で話などすることのない何人もの人に出逢います。
その人たちから「人としての本当の優しい心」それによって得られる「幸せに思う気持ち」、また「自分の人生の決断は親や他人ではなく自分で決めて自分で責任を負うこと」、「本当に相手から信頼される喜び」などなど、沢山のことを学びました。
 少年は「人」として大きく「心」の成長をし、5日目に自宅に帰って来ます。そこには、心から彼を信頼して何も言わず待って居てくれた母と家族が・・・。

 人生は誰と逢うかで決まる。どんな小さな出逢いも大切にしたいと思う。私の年齢になると出逢った人から影響されることは勿論あるが若い人に影響を与えることも多々あることを思い、残り少なくなった自分の人生をもう一度考え直させてくれた、この一冊の本に出逢ったことは多くの読者と同じように感謝したいと思います。
カーラジオからのアドバイザーの話を聞いたのも偶然でした。(ick)

『「また必ず会おう」と誰もが言った』をアマゾンで見てみる

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この作家にはまりました


アーサー・ランサムの世界

幼い頃、私には秘密の基地がありました。
それは夏休みに滞在する田舎のおばあちゃんの家の裏山にありました。
砂山の斜面に横穴を掘って、いとこ達が食べ物を持って立てこもるのです。
頭上の大木からぶら下がるツルでターザンごっこをし、足首まで砂に埋もれて斜面を駆け下りるのが、私の冒険心に拍車をかけました。

時を経て、20歳になってこの本に出会ったのは偶然ではないような気がします。
それは「ツバメ号とアマゾン号」から始まるアーサー・ランサム著のシリーズでした。
イングランドの湖沼地帯を中心に繰り広げられる少年少女の冒険物語です。
勿論、「ロビンソンクルーソー」も「十五少年漂流記」も読みふけっていましたが、このシリーズではイギリスの中産階級意識が何故か私の心をくすぐりました。
どんなアクシデントの中でも午後のお茶を楽しむ、こんなイギリスのちょっと裕福な家庭の子どもたちに憧れたのも遠い思い出の一つです。
そして、自分をアマゾネスと称する勇敢な少女はお転婆な私そのものでした。
この物語を忘れない限り、私の長い長い夏休みは今も続いています。

そうそう、もっともっと時を経て「ナルニア国物語・ライオンと魔女」(C・S・ルイス著)が映画化された時の嬉しさの衝撃は並大抵ではありませんでした。
これも学生の時に読んだイギリス児童文学の最高峰です。
数十年前に想像をたくましくして読んだ本の場面が忠実に再現されており、原作の素晴らしさに改めて感動しました。

惜しむらくは、これら愛蔵の本は全て寄贈して、私の手元に1冊も残っていません。
でも、たとえ本棚にしまってあったとしても、二度と読み返すことはなかったと思います。
新鮮な感動は一度限りで十分ですから。
  
 本棚の宝石でした 文学少女を夢見て

「アーサー・ランサム」をウィキペディアで見てみる



---恩田陸---

新幹線の中で読もうと、題名に惹かれて買いました。「不安な童話」
意外に面白かったので同じ作家の本を、続けて読んでしまいました。「夜のピクニック」「六番目の小夜子」
 
 


最近のわたしの読書の時間は、たいていは寝る前、何かの待ち時間、電車の中でも、それでも少しの時間を惜しんで所かまわず、ひたすら読んでいます。
最近は、二度読みます。
一度目はさらっと読む。二度目はじっくり。
読む前に結末を知りたくて、以前は最後の数ページから先に読んでいたのだけど。
何か違う・・・
それで二度読むことにしました。
すると結末も分かっているし、面白いほど理解できる。
好奇心も探究心も全て満足です。

「ねじの回転」
 
 


「中庭の出来事」
わたしの読解力が、足りないのか?ほんとうに難解なのか?
既に二度読んだのに、今一つ理解出来ない本です。
戯曲と現実と脚本と現実とetc??????
暫くたってから、もう一度読んでみようと思ってます。

 
 


まとめて読みたくて、毎日切り抜いていた、恩田陸の新聞小説「夢違」
全編揃ったところで、やっと読みました。
新聞の連載小説って、みんなは、どうしているのだろう? 毎日読む?
 
 


「不安な童話」から、すっかりはまって 気がついたらこんなに読んでいました。(数冊は手元から、離れているけど)
同じ作家を読み続けていると、内容がごちゃ混ぜになって、思い返してみても、題名と内容が一致しない。それでも、本屋さんに寄るたびに 探してしまうのです。
まだしばらくは、わたしの中ではブーム・・・
(kirakira)
 
 

恩田陸をウィキペディアで見てみる




浅田次郎 ロマンティック

1年ほど前のこと・・・
朝からパソコン作業を続けていたある日。
ちょっと気分を変えようと席を立ち、
ずっと、見てもいないのに付けっぱなしだったテレビを消そう・・・としたら、
NHKの画面が浅田次郎のインタビューを映していた。

そのまま立ち尽くしてテレビ画面を見入ってしまう。

 
 浅田次郎インタビュー


その頃、「蒼穹の昴」から始まり、
「中原の虹」「マンチュリアンリポート」を読み進み、
しっかりとその浅田次郎の世界にはまっていたところだった。
なぜそんなに浅田次郎?と自問自答しても分からない。
それが、そのインタビューで突然分かった!
浅田次郎が言ったひとことに、まさしく目からうろことなったのだった。

浅田次郎 「書いていてロマンティックな気持ちになりましたね」
(「蒼穹の昴」を執筆していたころのこと)

そうか! これだったのだ。
作者のこの思いがあるから、
ページをめくるたび、読者の心にも「ロマンティックな世界」が広がっていくのだ。
そう、ロマンティック。まさにこれだった。

もう長いこと、どんな小説を読んでも、
そのロマンティックとは程遠い気持ちで終わっていた。
でも、私が欲しいのは、そのロマンティックだったのを、そのときはっ!と気が付いた。

ロマンティックと言っても、男女の想いからのロマンティックではありません。
深遠な大河・・・ 遥かな歴史の流れ・・・ 見知らぬ地への憧憬・・・
心ときめく悠久の世界が胸いっぱいに広がり、ひたすらロマンティックを感じるのです。

ということで、まだまだそれからも、
ずっと浅田次郎は続き、今は新選組3部作にはまっている。
人は枯れ落ちるまで、ロマンティックを渇望するのかも・・・
(更紗)

  
 「蒼穹の昴」と「中原の虹」 新選組3部作


「浅田次郎」をウィキペディアで見てみる

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こんな本はいかが


交通公社の時刻表

 小学生の後半から私は軽い「鉄ちゃん」。乗り鉄、撮り鉄、そして時刻表鉄…
中学高校時代はあまりあちこち出かける余裕がなく、専ら時刻表上でシュミレーションしていた。学校行くときも必ずカバンには時刻表が入っており、詰まらない授業の際は隠れて時刻表を繰っていた。例えば、特急が思わぬルートで走っていたり、どこですれ違うかを試算したり、全国全駅早回り記録作ったり、時にはあまり夢中になって…
 当時、時刻表は交通公社と弘済出版社の2種類あったが、私は前者。サイズも、今のような週刊誌(B5)サイズではなく、少し小型の菊版というサイズで、その分少し分厚いものだった(他に更に小型のポケットサイズもあった)。
毎月必ず買い揃えていた時刻表が6年間で他の書籍を徐々に退役させ、書棚の大半を占めるに至った。毎月買って前月変わった所を調べたり、春・秋のダイヤ大改正号は2冊買って1冊は保存用、他方はボロボロになるまで引きまくる…
背表紙が並んでいるだけで嬉しかった。今残っていれば…と思うのだが、大学時代思い切って処分してしまい、当時のものは数冊しかない。
(写真左は約40年前のもの。サイズはもう週刊誌サイズ。新幹線が岡山まで行っていた)
 
 交通公社時刻表



読み物としてお薦めの「百科事典」

 ネットで簡単に検索が出来る現在とは違い、ほんの一時代前は、物事をちょっと調べたいとなったら図書館に行くか百科事典に頼るしかなかった。
 結婚して10年程たった頃、それまでの高校時代に買って貰った小学館「大百科事典」(全24冊)の代わりにと新たに百科事典を買い直した。かなり高額な買い物を殆ど衝動買いしたが、女房と口論があったかどうか覚えていない。
 購入したのは新たに刊行sだれたブリタニカ大百科事典(全30巻)。2か月に1冊配本され全部が揃うまでに5年。当然揃うまでは「百科」事典の役は果たさない(揃った部分は調べられるが)。
そこで私はこの2カ月一冊のペースを利用して、折角届く百科事典を読むことにした。読んでみるとこれが結構面白い。お薦めの一法。

この良いところは
 (1) 一つのテーマが適当な長さに纏められている。
 ある項目の単行本を一冊買った場合、詳しくは読めるが飽きることがある。その点百科事典は10数行から長くても10数ページぐらいで飽きが来にくい
 (2) ジャンル別でなく、アイウエオ順
 前項同様、同じジャンルが続くと深くは読めるが飽きが来る。その点、音順なのでジャンルはランダム、飽きが来る前に次のジャンルへ移る。自分では選ばない興味の涌かないジャンルが結構面白いという新たな発見も
 (3) 文章が平易、それでいて(学究の為でなければ)必要十分な内容
 (4) (特殊なものを除けば)特定の思想、信条や史観等にとらわれない中立的な解説

仕事が忙しくなったこともあり、2年ほどして読むほうが配本に追いつかなくなった。未読が溜まって行くに連れて読破の意欲が薄れ、「サ行」が終わるあたりで頓挫してしまった。全部を読破していれば雑学の大家やクイズ番組の常連になれたかもしれないが、偏った知識(ジャンルではなく、ア~サ行という偏り)で使い道がない(笑)
百科事典の方はと言えば、今は全く引かれることもなく書庫の片隅で目覚めることのない?眠りについているが、改めて残りの読破に挑戦してみようか思い直している。
 
 ブリタニカ大百科事典




「男たち」本 2冊

●「できそこないの男たち」 著者:福岡伸一

帯には「原始、生命はメスだけだった。
オスは必要なのか?」と書いてあります。

「地球が誕生したのが46億年前。そこから最初の生命が発生するまでに
およそ10億年が経過した。そして生命が現れてからさらに10億年、
この間、生物の性は単一で、すべてがメスだった。」(本文より)

遺伝学的視点から、ダメだらけのオスって何だろう?という疑問を、
少しずつ紐解いていく本書。
本来、生物はまずメスとして発生する・・・のだそうです。

アリマキ(アブラムシ)は普段は卵を産まず、
自分と同じ遺伝子のメスの子アリマキを産み、メスしか存在しない。
あのバラの蕾などにびっしりとついているアブラムシは、
みな同じ遺伝子を持ったメスばかりなのです。
しかし、気温の下がる秋になるとメスは突然オスを産み、交尾をする。
そして寒い冬を越えるために固い殻に守られた卵を産む。
しかし、春が来てその卵から孵るのは、すべてメスだという。
これらのメスは、またメスを産んで繁殖していくのです。
つまり、アリマキにとってのオスの役割は、冬越えの卵を産むために交尾する必要性から
一時的に作られた「遺伝子の運び屋」でしかないということなのです。

知らなかった・・・

では、人間はどうなの・・・・?

そんな興味を持たれたら、この本を手にしてみてはいかがでしょう?

 
 できそこないの男たち


●選ばれる男たち 女たちの夢のゆくえ
「妻を見下す夫たち 夫を捨てる妻たち」 著者:信田さよ子

著者の信田さよ子さんは、1946年生まれの臨床心理士、そしてカウンセラー。
DVやアダルトチルドレン、虐待、依存症などの出版物があります。

ただし、この本はそういった重たい内容とはちょっと違うように見える。
表紙下部のこんな説明書きを読めば、思わずうなってしまう女性が多いのでは?

「妻を守る男はほとんどいない、
というのが私のカウンセラーとしての実感だ。
でも、守らないだけならまだいい、
あきらめればいいだけの話だから。
もっとたちの悪いことに、彼らは
妻から守ってもらおうとするのだ。
それも威張りながらである。---本文より」


「本書を書こうとした動機は二つある。
ひとつは、アラカンの女性の視点から、同世代の男性たちについて
述べてみたいと思ったからである。
カウンセリングで出会う多くの女性たちの実態に触れれば触れるほど、
彼女達の夫が何を考えているのか、どうしてあのような行動をとるのか
について、心から関心が高まったのだ。
・・・・・・・・・・・・・・女性たちが、どれほど男性に失望、
時には絶望しているかは、意外と知られていない。」

なぜ女性は「イケメン」が好き? などという話の展開から、
著者の好きな韓流スターの話(少し古い話だが)が多用されていて、
気楽な展開の中で読み進んでいくと、
やがてDV被害者女性の相談をベースにした厳しい話に移っていく。

タイトルから「だらしないけれど愛すべき彼らたち」をイメージしてページを繰る。
すると、そういう彼らの話ではなく、
やりきれなくなるほど、どうしようもないDV男や、
それを良しとしてしまう彼女たちの話が続き、
ちょっと肩すかしを感じてしまう本でありました。
せも、DVの実態をあらためて知るには、読みやすくて良いかもしれません。

ただし、読み終わって、
少しばかりイライラとした感情が残るかも?ですが。

 
 選ばれる男たち


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担当者:to